ハードディスクオーディオレコーダーは、CD、FM/AMラジオ、外部入力で繋いだレコードやテープを本体内蔵のHDDにどんどん取込み、聴きたいときに簡単に曲を選び再生できるというもので、ジュークボックスのよう
に音楽を再生するレコーダーです。
このカテゴリー、実は今回ご紹介する「NAC-HD1」がソニー初のHDDオーディオレコーダーというわけではありません。実は2002年に40GBのハードディスクを搭載したフルサイズのオーディオレコーダー「HAR-D1000」というモデルを製品化し、主に海外メインに展開し日本国内でも
数は少ないですが通常販売されていた製品がありました。

HDDがまだ40GBということで、容量を取ってしまう非圧縮のPCMでの取り込みは出来ず、ソニーの音楽圧縮形式「ATRAC」での取り込みでした。PCとの接続は出来ず、ウォークマンへの転送機能もないため、ただ本体に蓄えて再生させるだけの、
ただのミュージックストックマシンでした。それでも価格は65,000円前後でなかなかの高級品。
本体設計のこだわりポイントとして、HDDの回転軸受け部分に当時画期的だった流体軸受け「FDB」を採用し、従来のボールベアリングと比べ静音性や回転部分の寿命向上、振動削減などを図っていました。HiFiオーディオのカテゴリーになると、パソコンで使うHDDよりも音が気になりますので
、こういう気遣いは嬉しい限りです。
ネットワーク機能や周辺機器への接続は皆無で、入力は光デジタル1系統、アナログ1系統、出力はアナログ1系統だけと非常にシンプル。当時はまだインターネットから曲をダウンロードしたり曲のタイトルを取得するのがあまりメジャーではなかったためか
、情報取得は積まれていなかったので曲名入力は面倒でした。
そんなハードディスクオーディオレコーダーが、国内の通常販売では約5年の沈黙を破り、拡張性をネットジューク並に広げ、2007年夏に発売されたのが今回の「NAC-HD1」となります。

一番の進化はHDDが40GBから250GBへ進化した点です。これにより非圧縮のリニアPCM形式で高音質録音ができ、CDをそのままの音質で約380時間分を取り込むことが出来ます。CDからHDDへの取り込み速度は最大16倍速とかなり高速で録音が可能。CDからの録音以外では、デジタル接続・アナログ接続で、アンプなどの外部機器、MDプレーヤー、SACDプレーヤーなどから出力されている音を録音することも出来ます。
本体内蔵のFM/AMラジオチューナーからも録音することが出来き、ソニー独自の音解析技術により、ラジオのトーク部分と音楽部分を自動で分類しながら録音
し、再生時にはトーク部分を飛ばし音楽だけを再生することも可能です。また、ラジオのタイマー録音も出来るので、自宅に居ないときや深夜の放送も録音できます。
この音解析技術を使って、音楽CDから録音した楽曲やカセット、レコードなとのアナログ音源から録音した曲も、その曲の波形から曲を識別して、楽曲タイトルが本体内の35万アルバム
データを参照し、自動で入力される機能もついています。
HDDに録音して「ATRAC」や「MP3」圧縮をしたり、LANを繋いで曲情報を取得など、ネットジュークやPCのような機能を搭載している「NAC-HD1」ですが、カテゴリーはホームオーディオ。ソニーのホームオーディオ
カテゴリーに入るからには中途半端な筐体設計ではありません。一般的な家電やパソコンではスイッチング電源を使用していますが、スイッチング電源では高周波のスイッチングノイズを出し、それが音質に影響を与えてしまいます。それを防ぎ高音質を追求するために、ソニーのHiFiオーディオ用のトランス電源を搭載して
ノイズ低減を追及していますまたオーディオ系とその他の回路を分け、音質に影響を与えるオーディオ回路へ干渉するノイズを防ぐ設計もされています。他には、HDDのシーク
音や回転振動を防ぐ特別にチューニングされたシャーシ
が採用されています。
とことん音質にこだわる「HiFi」の考えと、ネットワーク・HDD・ウォークマン転送などのデジタル技術が融合したソニーらしい方向性を持った製品ではないかと思います。
ネットワーク系では、本体裏側にLANポートを持ち、ここにLANケーブルを繋ぎホームネットワークに接続することで、VAIOで録音した音楽や別の部屋のネットジュークに記録されている音楽を、まるで「NAC-HD1」の中に取り込んだ曲のように再生することができます。
また、本体には予め35万アルバムの曲名やアーティスト名が記録されていますが、インターネットに繋ぐことで最新のアルバムの曲情報を自動で取得するため、新しいCDを買ってもしっかり対応します。これまで、曲名などをリモコンで打ち込んでいたあの面倒すぎる作業もする必要がありません!これは数年前と比べて大分便利になったなーと思います。
インターネット経由でできることでは、音楽をWEB上からダウンロード購入できる「エニーミュージック」に対応し、24時間インターネットから好きな曲を購入することが出来ます。アルバム単位だけでなく楽曲単位もあるので、ベストアルバムの中でひとつだけ持っていない曲があるときに、『アルバム全部で買うより、1曲だけ買えればいいな!』というときにとっても便利。パソコン版の音楽ダウンロードサービス「Mora」のHDDオーディオ版となります。
このようにCD・ラジオ・ダウンロードなどで溜めていった
楽曲を再生する方法は、本機とアンプを繋いで高音質に楽しむのがメインになりますが、このとき、ただ聴くのではなく、聴きたい気分に合わせて、それに合った曲を再生してくれる「おまかせチャンネル」機能を使うと
、これまでと違った音楽の聴き方ができます。「おまかせチャンネル」は「ソファラウンジ」「ファイン・デイ」などのテーマで、似たような曲を集めた再生ベスト集のようなものを楽しむことが出来ます。部屋のBGMとして、会社から帰ってきたら電源を入れて、聴きたい気分を選ぶだけで自動的に選曲してくれるので、
リスニングルームでリラックスするにも最適。「寝る前に聞く曲」や「風呂あがりに聴く曲」などいろいろな楽しみ方があります。
「NAC-HD1」は、ただ溜めて再生するだけのマシンではありません。
HDDの中に溜めた音楽を持ち出せるのが、NAC-HD1の特徴。溜めた曲をウォークマンにチョイスしながら好きな曲だけを転送して、通勤通学で楽しむという使い方ができます。USBメモリーに書き出すことも出来るので、録音したアナログ音源を「NAC-HD1」でデジタル化し、USBメモリー経由で「MP3」でPCに曲を移し、PC上でも管理するという使い方も出来ます。
オーディオ製品共通のブルーのSONYロゴが大きく書かれ、その下には搭載している機能のロゴがデザインされています。
発泡スチロールを使わない環境配慮の梱包で、もちろん『eco
info』ロゴも記載されています。
梱包方法は上下を紙系の梱包材でサンドイッチした設計で、その上に取扱説明書やケーブルなどが入っています。
説明書類ですが、
なんか他の製品より追加で入れられた説明書が多い感じ。実は購入前にバージョンアップがあった関係で、それについての説明のようです。また、通常の説明書のほかに、簡単セッティングガイドも入っていて、
説明書を読むのが苦手な方でも、簡単にセッティングできるようになっています。本体裏側もジャックの数が少なく、ビデオデッキより接続は簡単なイメージです。
また、本製品はMy Sony
IDに紐付けする「カスタマー登録」対象製品ですので、添付されている『カスタマー登録のお願い』に記載されている「製品ご登録用番号」と、本体側面に書かれた「シリアル番号」をみて、忘れないうちに登録をしておきます。カスタマー登録をすると、本体アップデートなどの情報がMy
Sony IDで登録したメールアドレスに送られてくるなどの情報を受けることが出来ます。
付属品はラジオのアンテナ(AMループアンテナと簡易ワイヤーアンテナ)、赤と白のオーディオケーブル1本、LANケーブル1本、リモートコマンダー、リモコン用
単3電池です。出力用のオーディオケーブルは入っていますが、アンプやプレーヤーから録音用のオーディオケーブルは入っていませんので、アナログの録音を目的に購入される方は別途用意する必要があります。
リモコンを取り出しました。デザインは2007年頃の他のAV製品と共通ですが、長さが短く、ブルーレイやスゴ録のリモコンを使い慣れているとちょっと不思議な感じがしました。
本体の操作はほとんどリモコンでできるので、再生やおまかせチャンネル、ラジオの選曲など、普段使う操作はすべてリモコンですることが多そうです。
このリモコンでソニー製アンプも操作できるので、普段の操作はこれひとつですべての操作ができます。
ですが、本体の画面がちょっと小さく、設定項目も小さな文字で表示されますし、CDの出し入れなどもあるので、取り込みやウォークマンへの転送では本体のボタンを使うことも多そうです。
液晶画面に表示されている映像を本機後ろの映像出力端子を使ってテレビに出力することができるので、リスニングルームではあまりテレビはないかもしれませんが、リビングに設置するときはテレビとも繋いでおけば大画面で設定できますね。
本体右側のボタンは、CD再生、HDD再生、録音、十字キーなどがついていて、さすがホームオーディオと思わせるのは、このボタンのクリック感の素晴らしいこと。ソニーのホームAV製品はどれもそうなのですが、押したときにちょっと硬めで浅い押し具合で「カツ」っとあたるボタンなんですが、このHDDオーディオレコーダーもそんなボタン設計になっていました。金属の質感のボタンがカツ、カツっとなる音がちょっぴり高級感を出しているなと思います。押し込むとブニブニと入り、ボタンに遊びがあったりする製品が増えていますが、やはり高級なAV製品はこうでないと。
本機自体にはアンプは入っていないので、別にアンプに接続する必要がある製品ですが、ヘッドホン端子がついていてボリュームツマミもあるので、ヘッドホンだけなら本製品だけでも楽しめます。このヘッドホン端子もPCのものなどと違って高級感をかもし出しています。
前面についているUSB端子はウォークマンとの接続やUSBメモリーを繋ぐところです。普段からウォークマンを繋ぐような使い方をすると、前面の目立つ場所にケーブルが刺さりっぱなしになってしまうので、そういう方は後ろ側にも1つあるUSB端子を使うほうがいいかもしれません。
本体左側はディスクトレイと電源ボタン。中央に液晶があるからこういう配置になっているというのもあると思いますが、HDD、ディスクドライブ、電源ボタンが左側に集まっているのは、ノイズや振動を出す、音に対して害を与えるパーツをできるだけ遠ざけ、音質向上を図っているのかもしれません。SONYバッチ、電源ボタン、ディスクトレーの並びがとてもスッキリしていてカッコイイです。
製品の外観鑑賞もこのくらいにして、設置していきたいと思います。半透明の緩衝材を付けたままとりあえず設置場所においてみます。フロントの横幅はコンポーネントサイズで、CDプレーヤー、アンプ、ブルーレイレコーダーなどと同じなので、ラックに収納したときの統一感が保てますね。
ではでは、配線を始めます。
まずはラジオのアンテナ接続から。黒いプラスチックの四角いループ状のものがAMラジオのアンテナです。これを本体の差込型の口に繋ぎます。つづいて、小さなぐるぐる巻きのケーブルが繋がっているFM簡易ワイヤーケーブルを繋ぎます。
これでラジオの準備は完了です。
今度は本機とアンプを付属のオーディオケーブルで繋ぎます。アナログ出力は2系統あるので、今回は出力1を使い、アンプ側の空いている入力端子に繋ぎます。デジタル出力もあるので、アンプがデジタル入力端子がある場合はこちらで繋いだほうが音が良さそうですね。デジタル端子上に「モニター出力」と書かれた黄色い端子があるので、テレビに出力する場合はここを使います。CDとラジオの放送を聴いたり、HDDに取り込んだりする環境は完成なので、これでも十分使っていけますが、
今回はレコードの音源をデジタル化するのが最大の目的ということで、アナログ入力も繋いでおきます。
アナログ入力にオーディオケーブルを繋ぎ、アンプの出力端子と繋ぎます。このときデジタル接続をしてももちろんOKです。これで、アンプに繋がっているレコードやCDプレーヤー、テープコーダーの音をデジタル化して取り込むことが出来るようになります。
録音方法は原始的ですが、レコードの音量を実際に聞きながらアンプのボリュームを調整し再生し、再生と同時にレコーダーのほうの録音をスタートします。アンプ側でボリュームを調整しますが、オーディオレコーダー側でも「設定」-「入力感度切り換え」で調整できます。曲を連続して録音した後、編集で曲を分けることも出来るので、操作に慣れてしまえばVAIOのアナログ音源取り込みソフト「Sonic
Stage mastering
studio」と同じペースで取り込んでいけそうです。操作はAV機器ですのでタイトル入力などは大変ですが、VAIOと違ってデジタル入力にも対応しているのでより高音質で取り込めるのがいいですね。
次にLANケーブルの接続です。今回セッティングした環境は残念ながらホームネットワークが構築されていませんでしたので接続しませんでした。ホームネットワークは難しそう…というイメージがありますが、すでにパソコンがブロードバンド回線に繋がってインターネットに接続されている環境なら、あとはルーターを買ってきて通信会社から借りている終端器とPCの間に入れ、設定するだけというイメージです。ルーターやPCの設定方法はここで省略します。このルーターとPC、BRAVIA、ブルーレイレコーダー、そしてネットジュークなどが繋がると、ソニールームリンクの環境が整い、VAIOのSonicStageで録音した曲を「NAC-HD1」から再生することができます。また、これで「NAC-HD1」がインターネットに接続された環境にもなりますので、エニーミュージックを利用したり、最新のCDの曲名情報をダウンロードすることが可能になります。とは言っても、リスニングルームとPC、NTTの終端器は別の部屋にあって家の廊下をLANケーブルがはうなんてことはしたくないという方もいらっしゃいますよね。というときに登場すのがUSB型の無線LANアダプターです。ソニースタイルで現在発売中のBUFFALO製のアダプターは「NAC-HD1」には非対応なのでご注意下さい。詳しくはNAC-HD1の接続機器対応表をご確認下さい。
これで一通りのセッティングは完了です。あとはコンセントを挿してリモコンの電池を入れて、さぁ電源をオン!最初に時間設定が出て、しばらくすると初期起動が完了しメニュー画面が表示されます。
早速、CDを再生してみました。読み込みと曲情報取得にちょっとワンテンポほど待たされましたが、やはりHiFiオーディオでも曲情報がでるというの素晴らしいです。音質は普段聴きなれている自宅の環境に繋いだわけではないので評価は難しいですが、曲を蓄えて再生するマシンですし、同価格帯のSACDプレーヤーと比較するのはフェアではないと思います。普段聴くのには十分すぎるくらいクリアな音でなりますので、本当に良い音を気合い入れて聴くとき以外は十分な音と感じました。
本機からUSBメモリーに「MP3」形式で音楽を書き出せるため、溜め込んだ曲をPCに取り出すことも可能です。バックアップもでき、ハードディスクオーディオレコーダーを買い換えるときにも録り溜めた音楽データをすべて新しいハードに移行できますので、今後の買い替えも安心です。
今までVAIOを音楽管理の母艦にされていた方も、音楽管理は専用マシンの「NAC-HD1」に任せて、リビングや音楽リスニングルームでくつろいで音楽を楽しみ、ウォークマンへの転送もすべて「NAC-HD1」に任せるというのも良いかもしれませんね!

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NAC-HD1 HDD:250GB ウォークマンへ高速転送 ソニールームリンク対応
内蔵HDDに音楽CDや外部から取り込んだレコード、カセットテープなどの音、FMラジオを録音できるHDDレコーダー。溜めた音楽は「おまかせチャンネル」で気分や時間帯に合わせて自動選曲するネットジューク機能や、ウォークマンに高速転送できる母艦としての使い方も楽しめます。
ソニースタイル価格:99,800円 |
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TA-FA1200ES フルデジタルアンプ「S-Master
PRO」搭載
ソニー独自の入力からスピーカー出力の寸前までをデジタル化しロス・歪み・ノイズを最小限抑えたフルデジタルアンプ「S-Master
PRO」搭載。110W(8Ω)×2chの定格出力で580VAの大容量トランスを搭載して徹底的に音質を追求した2chの上位モデル。
ソニースタイル価格:142,000円 |
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光デジタルケーブル POC-DSA
0.5mから3mまでの高品位光デジタルケーブル。
ソニースタイル価格:3,308円
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2008年夏モデル |

VGF-HS1
ルームリンク(DLNA) 1TB / 1.5TBHDD 家の外からアクセス対応
1TBのHDD(ソニスタ限定で1.5TBが選べます)を搭載したホームネットワークに接続するタイプの大容量サーバー。本体に直接メモリーカードを挿しワンボタンで取り込めます。AVCHDハンディカムやαの大容量データの取り込みにも最適。PCの外部記録スペースや、DLNAサーハートして使えるだけでなく、家の外から簡単にアクセスでき、友人に写真を公開することが出来ます。ミュージックサーバーとしても魅力的でネットワーク経由でNAC-HD1に曲データを送ります。
ソニースタイル価格:59,800円 |

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★08.05.08 VAIO開発者が語る!ホームネットワークミーティングの話 |