こんにちは、ホームシアター大好き店員塩見です。
今回ご紹介する製品は、ブルーレイのオーディオフォーマットを手軽に楽しめるAV Hi-Fiオーディオの組み合わせを、2008年冬に登場したAVアンプ『STR-DG820』を中心にご紹介いたします。
(2008.11.21掲載)
ブルーレイディスクも近年はかなり普及してきて、ビデオレンタルも始まってきました。私も映画やアニメのDVDパッケージを結構購入して、自宅でコレクションするのが好きなのですが、PS3の購入と同時にブルーレイ版の映画を買って見てしまって以来、もうDVDには戻れなくなってしまいました。
DVDがSD画質なのに対して、ブルーレイはフルハイビジョン、だから画がとってもキレイ。ということは知られていますが、ブルーレイに進化したときに、映像と同時にオーディオフォーマットが新しくなったということはあまり知られていないような気がします。
DVDのころは、
主にドルビーデジタルという5.1chサラウンドの音が収録されていて、後ろに設置したスピーカーからも音がするという楽しさがありました。ブルーレイではこれが進化しドルビーTrueHDという、より高音質で7.1chに対応したフォーマットが採用されました。ドルビーTrueHDはDVDのころのドルビーデジタルより音の解像度が増して、より作品の作り手の思いに近い音で楽しむことが出来るようになります。
ドルビーと並ぶDVDに採用されている音声技術「DTS」ですが、これもブルーレイになって進化してDTS-HDマスターオーディオという新規格になりました。ドルビーTrueHDもDTS-HDマスターオーディオも、共にロスレスコーデックと呼ばれるもので、再生するとエンコード前のPCMと同じデータが得られるもの。ですので、原理的にはリニアPCM記録の音を再生しているのと同じ高音質を鳴らすことが出来るということになります。
ドルビーデジタルのころは、圧縮された音ながら5.1chというサラウンド初体験で喜んでいましたが、いまは7.1chの音を原理的には非圧縮の音質で聴くことができるというところまで進化してきました。
ですので、ブルーレイの映画やアニメを見るときは、画質だけでなく、音質にも注目しないと「もったいない」と思います。
ソニーのホームシアターセットやフロントサラウンドシアターなどの製品は、残念ながらブルーレイディスク標準のこれらのHDオーディオフォーマットに対応したデコードを搭載していないので、プレーヤー側で予めPCMに変換してデータを送り出してくれる機能を持ったブルーレイディスクプレーヤー『BDP-S350』やPS3が必要になってきます。

現在、アンプ側でデコードできる製品はソニーでは2007年登場の『TA-DA5300ES』以降のモデルになりますが、『TA-DA5300ES』は20万円を越える高級アンプ。もっとリーズナブルにアンプ側でHDオーディオをデコードできる製品は出てこないものか…そんなときに発表されたのが、今回ご紹介する『STR-DG820』です。ソニースタイル価格で78,000円の本機は、ブルーレイディスクに採用されている新オーディオ規格にすべて対応した製品として、現在最も価格を抑えている製品です。
このAVアンプを使えば、プレーヤーやレコーダー側でデコードしないモデルであっても、最新のロスレス音声を楽しむことが出来るようになります。ブルーレイディスクレコーダーをすでにお持ちの方は、これまでテレビで聞いていた音声をこのアンプを通じて流さないともったいないです!すでにアンプとスピーカーをお持ちの方は、アンプだけを入れ換えることで、これまで鳴らせていなかったHDオーディオフォーマットを手に入れることが出来るんです。
レコードからCD、そしてDVD、スーパーオーディオCDへメディアの進化と共にオーディオコンポーネントを揃えてこられた方は、そろそろブルーレイに対応するためにアンプを新しくするときがきていると思います。
ソニーのAVアンプの型番は『TA-○○』なのに、なぜ『STR-』?と思われた方もいらっしゃると思います。実は、『STR-』はチューナーを搭載したAVアンプにつけられる型番で、2002年の11月に発売された7.1ch対応のゴールドのAVアンプ『STR-VZ555ES』などが有名です。『STR-VZ555ES』は、5.1chのまま96KHz/24ビットまでサンプリング周波数を拡張した新フォーマット「DTS 96/24」に対応した製品として、当時、人気のアンプでした。そのあと、久しぶりに登場した『STR-』製品がDG820です。『STR-DG820』も、HDオーディオフォーマットにフル対応しつつ10万円を切った初のモデルとして人気がでそうな製品です。
『STR-DG820』の特長は、まずはなんといってもHDオーディオフォーマット対応が大きいです。ただ「ドルビーTrueHD」と「DTS-HDマスターオーディオ」に対応しているだけではなく、ソニーが新開発した「第2世代 低ジッタ型・ロスレスでコードエンジン」を使ってデコードしているのがポイントです。ディーラーコンベンションの会場で製品担当者さんとお話した際に、お聞きした話ですが、圧縮されたデータをデコードするときに、従来のコーデックと比べ電気ノイズがはるかに多いために、DA変換回路に音に悪さをするジッタを発生させやすく、音質を圧縮される前のPCMの音に近づけるのはとても難しいんだそうです。なので、デジタルデータのロスレスデコードはエンジンの作りこみにかかっているんですね。
低ジッタ型・ロスレスデコードエンジンは、2007年に登場した『TA-DA5300ES』に搭載されていたものが第1世代で、これを改良してさらにジッタを起こしにくくしたのが第2世代。1年間の開発の成果が反映された、進化した高音質デコードエンジンが10万円を切ったアンプにも搭載されるなんて、とても凄いことだと思います。
こうして、PCMにデコードされた音の信号を、『TA-DA5300ES』に搭載されていた広帯域パワーアンプ同等の第2世代広帯域パワーアンプを介してスピーカーへと送られていきます。
このパワーアンプの存在が、Hi-Fiかそうでない機器かの大きな違いです。デジタルアンプ「S-Master」を搭載する製品が増えていますが、AVアンプにはあえて搭載しないのも、このパワーアンプが「S-Master」より優れているという判断があってのことだそうです。
実際にソニーハイビジョンフェアで映画「スパイダーマン3」の再生で聴かせてもらいましたが、「複雑な音をやわらかく鳴らす、でも単調な音ではない」というイメージの鳴り方で、効果音の立体感とBGM、そして転がり落ちる金属片の複雑な高音もきれいに伝わってきました。2007年発売の『TA-DA5300ES』の音はエッジが立っているイメージで、爆発音や刀の擦れ合う音が入っているようなアクション映画向きという印象でしたが、『STR-DG820』は爆音というよりは、ミュージカルやオーケストラの演奏が美しい作品に向いているような印象を受けました。BGMのコーラスや弦楽器の音が非常に透き通っていたのも、とても好印象でした。
最後に本体裏側の接続端子部分をみてみましょう。

左側に光デジタルと同軸デジタル入力が縦に並んでいます。その下にある縦長の端子がデジタルメディアポートというウォークマンをアンプに繋いでデジタルで音のデータをやりとりして、ポータブルオーディオも高音質で楽しめる端子になっています。尚、専用の端子になっていますので、ウォークマンと繋ぐ際は別売の『TDM-NW10』が必要です。
HDMIは上側に一列に並んでいて、その下にアナログ映像端子群が並んでいます。日本ローカル規格のD端子を搭載していないのが、近年のソニー製AVアンプらしさです。右にはスピーカー接続端子が7ch分並んでいます。電源は付け替えられない構造になっています。
ホームシアターのセッティングが難しい理由は、スピーカーの特性や部屋の反響、試聴位置からスピーカーまでの距離にあわせて、それぞれのスピーカーから鳴らす音を初期設定で自分で調整する必要がありました。これがなかなか、難しくて、私も苦労した経験がたくさんあります。引越し
や家具の配置を変えるたびに自分の記憶を頼りに設定をし直さないといけないですし、第一、自分がベストだと思っている設定が果たしてソニーの設計段階でのべストな調整と同じなのかも分からない、、、そうして、だんだん調整せずに「まぁこれでいいだろう」となっていきました。
それを自動で、しかもソニーの推奨する音に近づけてくれるのが自動音声補正機能D.C.A.C.です。2006年に登場した『TA-DA3200ES』から搭載されているペアマッチング方式自動音声補正機能D.C.A.C.は、スピーカーを繋いで付属のマイクを試聴ポジションに設置して、あとは音の波を塞がない位置に移動して、あとは画面の指示に従って「開始」を選ぶと、それぞれのスピーカーから音がなって、その音を試聴ポジションのマイクが拾い、音量を自動で調整してくれるというもの。各チャンネルの距離・音量バランス・周波数特性の補正が自動でされるので、あとは安心して高音質を楽しめます。
ソニーディーラーコンベンションの段階ではブラビアエンジンの案内は一切無く、プレスリリースにも紹介されていなかったのですが、ブラビアリンクに対応しています。最初は、ブラビアリンクを積んでいないと、魅力がちょっと減ってしまうなーととても残念に思っていたのですが、製品には無事に搭載されたようでなによりです。ブラビアのリモコンにあるオレンジ色の「シアター」ボタンを押すとアンプの電源が入り、テレビも映画を見るのに最適なモードに切り替わります。
今まで、AVアンプで映画を見るとなると、セッティングだけでひとつのイベントになるくらい結構手間のかかる作業でした。まずはテレビを点けて、次にプレーヤー、そしてアンプの電源を入れて、テレビの音量を絞って、アンプの音量を調整して…そんな作業をブラビアリンク対応のテレビとプレーヤー、アンプが揃っているとひとつのリモコンで1発操作になるんです。
私の自宅のテレビはブラビアリンクに対応していないモデルなのでとーってもうらやましい機能です。ブラビアリンクの機能を搭載しているブラビアをお持ちの方は、シアターボタンと紐付けされている機器がないなんてもったいないことをせずに、ぜひ対応のアンプやシアターセットを繋いで楽しんでください!
また、『TA-DA3200ES』以前はプレーヤーの電源オンとテレビの入力切替と別に、アンプ側の入力切替が必要でしたが、この『STR-DG820』は電源の入った接続機器を認識して、その入力に自動的に切り替えるHDMIオートを搭載しています。これまで面倒だった使い始めるまでの一連の最初の作業がかなり簡略化されていて、これなら家電が苦手な方でも安心してシアターを楽しめそうです。
ホームシアターセットはアンプからスピーカー、ケーブルまで、必要なものは全部付属しているから、買ったその日からすぐに使えるけど、単品オーディオは一つ一つ、揃えないといけないし、どういう組み合わせがいいのか分からない
ので不安。。。
そんなイメージを私は以前持っていました。でも、実際に手を出してみると、親切な「簡単接続図」や取扱い説明書、サラウンド環境を作るために必要なケーブルも全部付属で用意されているので、シアターセットとまったく同じ感覚でセッティングできました。
アンプだけをステップアップしていくのもいいですし、フロントスピーカーを買い換えるだけでも音が変わっていったりと、リビングのオーディオシステムをチューニングしていく楽しみが生まれます。スピーカーも同じシリーズで揃えれば、音の特性がずれる心配もありませんし、スピーカーケーブルも付属しているので、買ったその日からすぐに音を鳴らすことが出来るのも、シアターセットとの違いはありません。
デジタル一眼の「α」で例えれば、α本体はAVアンプ、αレンズはスピーカー、被写体はプレーヤーというイメージです。最初はプレーヤーとアンプ、フロントステレオスピーカーのだけ
の組み合わせでもいいんです。そこからウーファーを足して低音を増して臨場感を高めたり、サラウンドスピーカー(リアスピーカー)とセンタースピーカーを足してサラウンド環境にしたり、さらにバックサラウンドスピーカーを増やして7.1chにステップアップと、こんなに組み合わせや増設が自由なのも単品コンポの魅力です。
ブルーレイディスクレコーダーと繋ぐだけでなく、スーパーオーディオCDプレーヤーなど、様々なコンポーネントを繋いで、理想のリビングAV環境を作っていくのも楽しいです。
新開発のナノファイントゥイーターやMRC振動版を採用した高品位なスピーカー「SS-F6000」シリーズはコストパフォーマンスのものすご
く高い製品です。実際に私も個人的にこのスピーカーを購入しておりまして、自宅のリビングのスピーカーとして使っています。感想ですが、リーズナブルなのに、音は値段とまったく比例していない、高級なHi-Fiスピーカーかと思うほど高品位な音を鳴らします。
セットコンポのスピーカーやテレビのスピーカーとは全然違います。低音から高音まで、広がりが全然違いますし、テレビのスピーカーと違って、音のメリハリが強く、より臨場感のある音になります。低音はやや弱くて、中音域から高音はくもりの無い、透き通った音を鳴らすスピーカー。低音が弱いので、サブウーファーと組み合わせは必須ですが、もともと同じシリーズのウーファーと揃えて使うことを前提にしているモデルなので、全然問題ないです。
SACDとブルーレイ、どちらも自宅でこのスピーカーを使って聴いていますが、私的にはこのスピーカーは映画向きの気がします。映画館にいってお金を払って映画を見るより、自宅のほうが音の迫力が断然よいので、ここ最近は映画館に行くことが減ってきてしまいました。
「SS-F6000」の価格の秘密。ソニーマーケティングの製品担当者さんに伺いましたところ、スピーカーには電源部分が無いので、電源によって絞られてしまう仕向け地の縛りがなく、世界共通で生産できるため、総生産数を増やせ、結果として製品の価格を大きく抑えることができるそうです。日本仕向けだけで生産すると、価格はどのくらいになるのでしよう。
そんな店員塩見が愛するスピーカー「SS-F6000」と同シリーズの組み合わせをご紹介します。
スピーカーにはそれぞれアンプと接続するためのケーブルが付属していますので、これだけ揃えれば、お手軽にHi-Fi ブルーレイシアターが完成です。
ちょっとパッケージになっているホームシアターシステム製品と比較してみましょう。
5.1chのホームシアターシステム「HT-SF2000」がソニスタ価格
99,800円で、特長は自動音場補正、ブラビアリンク、フルデジタルアンプ32ビット「S-Master」などです。こちらはブルーレイのオーディオフォーマットには対応していませんので、通常のブルーレイディスクレコーダーで再生した場合は残念ながらブルーレイ品質の音は楽しめません。
ここに約50,000円プラスすることで、本格的な単品コンポーネントのブルーレイ対応シアターが揃えられることになる計算になります。アンプの電源系から各部の作りこみの違い、スピーカーの容量やトゥイーターの新機軸などを考えれば、音質は単品Hi-Fiオーディオのほうが断然いいですし、この機会にブルーレイのクオリティを最大限満喫されるというのであれば、『STR-DG820』を核に揃える本格単品コンポーネントシアターを選択するべきかと思います。
店員塩見イチ押し『STR-DG820』+『SS-F6000シリーズ』をまとめると、ソニースタイルの通常販売価格は143,205円。ソニースタイルメンバーの方で、ご利用実績で累積されていくSTARが300STAR以上の方に発行されるAV10%オフクーポンを本機のお買い物に当てると、価格は125,018円になります。
>スタイルメンバープログラムの詳細はこちら
さらにソニーファイナンスが発行するソニーカードを使って、ソニーの非接触IC決済「eLIO」をお使いになるとご請求額からさらに3%引きになりますので、実質39,110円になるという計算に。
>ソニーカードについてはこちら
>eLIO決済についてはこちら
この価格で、本格高音質ホームシいアターが手に入るとなるとなると、リビングの配置換えを含めて検討してみたくなりませんか?
(※ 09.8.11に本体価格が61,800円に値下げになりました。本文中の価格は訂正をしていませんので、ご了承ください。)



2008年冬モデル |

STR-DG820 DMポート HDMI4入力1出力 ロスレスでコードエンジン
ブルーレイディスク対応HDMIインターフェース装備。デジタルアンプを知り尽くした耳が創り上げたアナログマルチチャンネルアンプ。“ウォークマン”と繋げるデジタルメディアポートを搭載し、“ウォークマン”の音をホームオーディオで楽しめます。
ソニースタイル価格61,800円 |
 |

 |

光デジタルケーブル POC-DSA
0.5mから3mまでの高品位光デジタルケーブル。
ソニースタイル価格:3,308円
〜 |
 |